【2025 佐賀 総体へ向けて】「勝つだけじゃない、“応援されるチーム”に」佐賀商業男子テニス部・中村主将の挑戦
.jpg?fm=webp&q=50)
いよいよ、高校生たちの熱き夏が始まる――。
各競技の頂点を懸けた高校総体が、今年も幕を開ける。これまで積み重ねてきた努力、仲間との絆、そして競技に懸ける思いを胸に、多くの選手たちが最後の舞台に挑もうとしている。
新人戦で県内を制し、次なる舞台へと歩みを進める佐賀商業高校男子テニス部。勝利だけを追い求めるのではなく、「応援されるチーム」を目指す彼らの中心にいるのが主将・中村健輔だ。
「チームの力」でつかんだ新人戦優勝
昨秋の新人戦では、ライバル・鳥栖高校との接戦を制して優勝。その中心にいたのが、主将・中村健輔(3年)だ。
「本当にどっちが勝つか分からない試合でした。でも勝ち切れたのは、ベンチも含めた全員の応援があったからこそ。チームとしての強さが結果につながったと思っています」
応援されるチームになるために
中村が今、目指しているのは“勝つ”だけのチームではない。
「総体では、自分たちの関係者だけじゃなく、全員が応援したくなるような姿勢で試合に臨みたい。見ている人の心を動かせるようなチームでありたいと思っています。」
強さだけでなく、姿勢やふるまいで見る人を惹きつけるチーム。そこに、佐賀商業が進もうとしている新たな価値がある。
経験と伝統が育んだ一体感
佐賀商業男子テニス部の強みは、試合経験の豊富さにある。県外への遠征や他校との練習試合を通じて、多くの場数を踏んできた。
「長い時間を一緒に過ごす中で、自然とチームの絆が深まりました。これは先輩たちから引き継がれてきた佐賀商業の伝統でもあります」
仲の良さと競争心、そのバランスが鍵
「部活以外の時間もずっと一緒に過ごすくらい本当に仲が良いです。でも、コートに立てばみんなライバルでレギュラー争いは厳しいですが、それがチーム全体のレベルアップにつながっています」
互いを高め合う空気が、佐賀商業の原動力となっている。
次なるステージでの勝利を
新人戦の勢いを総体、そしてその先へ——。目標は団体戦での優勝と、インターハイでの勝ち星だ。
「九州大会では悔しい思いをしました。今度はその先のステージで勝てるように、みんなで話し合って目標を定めました」
「誰も置いていかず、みんなで笑って終わる」
総体まで残り1か月。チームは今、仕上げの時期に入っている。
「まだあまり実感はないけど、これが最後。自分の全てを出し切って、誰も置いていかず、みんなで笑って終われたら最高です」
勝ち負けを超えた場所にある、「応援されるチーム」というゴール。中村健輔主将率いる佐賀商業男子テニス部は、団結の力でその姿を証明しようとしている。
株式会社WIDE - 永石恒陽