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【2025 佐賀 総体へ向けて】「勢いを生み出すチームに」――佐賀商業男子テニス部、小林監督が語る成長と挑戦

配信:
2025/5/8 6:00:04
取材:
2025/4/17 7:00:00
【2025 佐賀 総体へ向けて】「勢いを生み出すチームに」――佐賀商業男子テニス部、小林監督が語る成長と挑戦
高校総体佐賀商業高校テニス

いよいよ、高校生たちの熱き夏が始まる――。

各競技の頂点を懸けた高校総体が、今年も幕を開ける。これまで積み重ねてきた努力、仲間との絆、そして競技に懸ける思いを胸に、多くの選手たちが最後の舞台に挑もうとしている。

新人戦で県内を制し、次なる舞台へと歩みを進める佐賀商業高校男子テニス部。チームを率いる小林正雄監督は「雰囲気の良さ」と「強気のプレー」が成長の鍵だと語る。主将・中村選手を中心に、まとまりと挑戦心を武器に総体へと挑む若き選手たち。チーム全員で戦う“佐商テニス”の今に迫る。

雰囲気の良さが武器に “お調子者集団”の力

佐賀商業男子テニス部が、この春一段と存在感を増している。小林正雄監督が率いるチームは、4月に開催された第53回佐賀県高校テニス選手権大会でダブルス優勝、シングルスではベスト4など、個々の力を伸ばしながら、チームとしての厚みも増してきている。



そんなチームの今を、小林監督は「お調子者が多い」と笑う。ただ、それは悪い意味ではない。「よく言えば、雰囲気を良くしてくれる。テニスはメンタルのスポーツなので、試合中にどれだけ強気でいけるかが大事。その点で、最近のチームは大事なところでこそ強気にプレーできるようになってきました」と、その成長を感じている。

自分たちで“波”を作れるチームへ

特に目立つのが、波に乗った時の爆発力だ。「自分たちでその波を作れるようになってきました。ダブルスではチームの雰囲気が如実に出る。そこでもしっかり力を出せるようになっています」。勢いと雰囲気を武器に、コート上での一体感を生み出している。

主将・中村がけん引 人としての成長も

その中心にいるのが、主将の中村選手だ。小林監督は「キャプテンになってから“人として”成長しました」と語る。1年生の頃はメンタル面で課題があり、それが原因で悔しい敗戦も経験した。しかし、今では精神的にも大きく成長し、チームを支える存在となった。

中村選手の姿勢は、後輩たちにも大きな影響を与えている。ダブルスでは中村主将とのペアで優勝し、シングルスではベスト4進出を果たしたを果たした草野選手の成長について、小林監督は「日頃から中村の粘り強いテニスを相手にしてきたからこその結果」と話す。プレーでも、言葉でも、背中でもチームを引っ張る存在だ。


上位大会で勝つために “もう一つのチャレンジ”を

チームの目標は、県を超えた舞台での勝利。だが、佐賀県の高校テニス界は全国的に見れば「レベルが低い」と現実を受け止める小林監督は、だからこそ「もう一つチャレンジできるようになってほしい」と願う。

「この相手にはこれをやらないと勝てない」という戦略を、集中力と勇気を持ってやりきる。そのチャレンジの先にしか、上位大会での勝利は見えてこない。


総体へ向けて “全員で戦う姿”を見せたい

そして、迫る高校総体に向けて、小林監督は「最後の大会で、応援も含めてチーム全体で一体感を出すことが大事」と語る。「全員で戦って、会場の雰囲気を呑み込むような勢いを見せてほしい。それを見た中学生や小学生が“ああなりたい”と思うような、そんなチームになってほしい」と期待を込めた。

勝ち負けを超えたところで、チームとしての魅力が問われる高校総体。佐賀商業男子テニス部が見せる“勢い”と“一体感”が、どんなドラマを生み出すのか注目だ。

記事
株式会社WIDE - 永石恒陽

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