“全国2位”で得た自信と覚悟 嬉野高校・松尾選手の最後の1年
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佐賀県の強豪・嬉野高校男子ソフトテニス部。その中心選手として活躍する2年生の松尾選手が、全国大会での手応えや、新チームで迎えるラストイヤーへの想いを語ってくれた。
嬉野高校 松尾航希選手
全国準優勝。
ハイスクールジャパンカップで自己最高成績
6月に行われたハイスクールジャパンカップで、松尾選手はシングルス準優勝の快挙を成し遂げた。
全国大会での初の決勝進出。本人にとっても大きな自信になったという。
「都道府県対抗でのベスト8がこれまでの最高でした。全国の決勝に立てたのは、自分にとって大きな一歩でした」
準決勝はファイナルゲームまでもつれる接戦に。
「途中で『やばいかも』と思う場面もあったけど、『まだいける』って気持ちもあって。やれることは全部やった試合でした。結果がついてきてくれてうれしかったです」
国スポでのシングルス起用も期待
ソフトテニスでは、シングルス種目がある全国大会は限られており、ハイスクールジャパンカップと国民スポーツ大会(国スポ)のみ。
国スポでは「ダブルス → シングルス → ダブルス」の順で3対戦が行われ、5人1組の団体戦として競われる。
ハイスクールジャパンカップでの好成績を受け、松尾選手には国スポでもシングルスでの出場が期待されている。
「ダブルスでもシングルスでも、どちらの機会が来ても、目の前の試合で勝つだけです。任された場面で自分の力を出し切ります」
新チームで迎える、勝負の1年
今年の嬉野高校男子は、昨年からレギュラーとして出場していた2年生が多く、新チームになっても主力は大きく変わらない。
ただ、3年生の引退によりペアの再編が行われ、松尾選手にとっても新たな挑戦となる。
「新人戦から始まり、選抜、インターハイ、国体と続いていく1年間。自分たちの代でどこまで行けるか、すごく楽しみです。もちろん、結果も求めていきます」
全国大会と県内大会、その違いは?
これまで小学生・中学生時代から全国を経験してきた松尾選手だが、高校の全国大会には独特の難しさがあると感じているという。
「県内ではある程度注目される存在。でも全国に出ると、選手が本当に多くて、自分はその中の1人という感覚です。逆にプレッシャーは少ないけど、その分どう集中するかが難しい。雰囲気も全然違いますね」
団体戦での自分の役割とは
選抜やインターハイでは、団体戦での上位進出を目標に掲げる松尾選手。
その中で、自分の役割やチームへの影響力を強く意識している。
「自分の勝ちがチームの勢いになると思っています。だからこそ、プレーはもちろん、普段の取り組み方でもチームに良い影響を与えられるように意識しています」
キャプテン・仁戸田選手との関係
チームのキャプテンを務める仁戸田選手とは、これまで何度も試合で対戦してきた。
同じチームでありながら、良きライバルでもある存在だ。
新チームを引っ張る仁戸田選手
「県内の大会では勝ったり負けたりしてます。最近は『絶対にやられたくない』って強く思うようになったし、1年前とは違う意識で戦っています。 でもその分、成長も感じていて、そういう関係が嬉しいですね」
「勝ちたい」気持ちをプレーに乗せて
いよいよスタートする最後の1年間。松尾選手の表情には、覚悟と決意がにじむ。
「ここからは、研究される立場になるかもしれません。でも、それでも勝ちたい。自分のすべてを出し切って、チームとしても個人としても、一つでも多く勝ちを積み重ねていきたいです」
株式会社WIDE - 永石恒陽