「”佐商のテニス”を後輩へ」白武監督が語る、佐賀商業女子テニス部の現在地と期待

いよいよ、高校生たちの熱き夏が始まる――。
各競技の頂点を懸けた高校総体が、今年も幕を開ける。これまで積み重ねてきた努力、仲間との絆、そして競技に懸ける思いを胸に、多くの選手たちが最後の舞台に挑もうとしている。
高校最後の大舞台となる総体を前に、佐賀商業高校女子テニス部の白武稔康先生に、現在のチームの様子やキャプテンのこと、そして大会への期待をうかがった。
ーーー攻撃力と粘りが持ち味のチームに成長
「よく走る、攻撃的なチームに育ってきた」と白武監督は語る。今年のチームは最後までボールを追い、諦めずに攻め切る姿勢が大きな武器だという。
ーーー全国での手応えと課題
昨年のインターハイでは、全国の壁の高さを痛感する結果となった。しかし、直近の九州大会では初戦を突破し、最終順位は6位。「全国選抜では2回戦で負けてしまいましたが、かなりいい手応えがありました」と振り返る。
全国大会で1勝はできるようになったが、「まだ2勝できていない。最低でも2勝、目標はベスト8」と白武監督は力強く語る。
ーーーチームの柱は“3本の矢”
今年の佐賀商業には、力が拮抗した中心選手が3人いる。草場、田嶋、川内の3名だ。「誰がエースになるか分からないほどで、3人の相乗効果がチーム力を底上げしている」と白武監督。攻撃力と粘り強さを併せ持つ彼女たちの存在が、勝利への鍵を握る。
ーーー必要なのは「勝負強さ」
全国でさらに上を目指すためには、「勝負強さ」が必要だという。「全国区のジュニア経験のある選手たちと比べると、良い勝負はしても、あと一歩が届かない。ここぞという場面で打ち切れる強さが必要」と、課題も冷静に見つめている。
ーーーキャプテン・松永さんへの信頼
チームを率いるキャプテン・松永さんについては、「人柄的にみんなを引っ張っていける子。彼女がやると言えば、自然とみんなのスイッチが入る」と高く評価する。
全国選抜では、1勝2敗の場面で彼女たちのダブルスが勝利し、チームの逆転に貢献。チームの命運を左右する勝負所でその存在感を発揮した。
ーーー背中で語る、最後の総体へ
最後の総体に挑む3年生に向け、白武監督は「本番まであと少し。ケガや体調に気をつけて、後輩たちに“これが佐商のテニスだ”という背中を見せてほしい」とエールを送る。
総体という舞台で、彼女たちがどんな“佐商のテニス”を体現してくれるのか、期待が高まる。
株式会社WIDE - 永石恒陽