「練習通りの弓道を」――鹿島高校弓道部男子、総体へ向けて増す層の厚み
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いよいよ、高校生たちの熱き夏が始まる――。
各競技の頂点を懸けた高校総体が、今年も幕を開ける。これまで積み重ねてきた努力、仲間との絆、そして競技に懸ける思いを胸に、多くの選手たちが最後の舞台に挑もうとしている。
高校最後の大舞台となる総体を前に、鹿島高校男子弓道部の岩屋 洋太郎先生に、現在のチームの様子やキャプテンのこと、そして大会への期待をうかがった。
BチームがAチームを上回る強さ
過去の大会成績からも、層の厚さが際立っている。2年生時には、鹿島高校はAB両チームで大会に出場し、なんとBチームが優勝、Aチームが準優勝という快挙を成し遂げた。個人戦でも1位・3位・5位に入賞するなど、選手一人ひとりの技術の高さがうかがえる。
九州新人大会では団体3位、西日本大会(高知県開催)では予選トップ通過から8位入賞と、全国規模の大会でも着実に結果を残してきた。注目すべきは、それらの大会でメンバーが半数以上入れ替わっていたにもかかわらず、常に安定した戦績を維持している点だ。
層の厚さの秘密は「人数」と「競争環境」
「他校の男子弓道部は1学年6~7人が一般的ですが、うちは3年生だけで14人。人数が多いからこそ、日々の練習から競争が生まれ、互いに高め合っている。それが全体のレベルアップにつながっていると思います」と語るのは、チームを率いる岩屋洋太郎監督。
この競争環境の中で培われた実力が、チームの総合力として結果に表れている。
背中で引っ張る松尾キャプテン
そんなチームをまとめるのが、松尾キャプテン。決して声で引っ張るタイプではないが、「黙々と練習に取り組む姿勢でチームに影響を与える選手」だと監督は語る。その背中を見て、後輩たちも自然と真剣に弓道と向き合うようになったという。
「練習通りの弓道を」――高校総体への意気込み
高校総体に向けての目標は、シンプルかつ力強い。
「どんなに強いチームでも、ひっくり返ることがある。だからこそ、練習通りの弓道を本番でも出し切ることが理想です。」
日ごろから大会を見据えた練習を積み重ねてきた鹿島高校弓道部。「結果が出るようになってから、選手たちの本気度も一段と増した」と監督は手応えを語る。
選手全員が主力という稀有なチーム。その厚みと経験を武器に、鹿島高校弓道部は総体の大舞台へと挑む。
株式会社WIDE - 永石恒陽