【新人戦2026 注目チーム特集】 唐津西高校ボート部 弓削葵選手にインタビュー

新人戦を控え、日々の練習に励む唐津西高校ボート部。1人乗りを専門とする弓削葵選手は、足の瞬発力を生かしたスタートと、レース終盤まで諦めない「負けない心」を武器に戦う。1000メートルのレースでは500メートル以降に苦しさが増す中、最後の250メートルで少しでも前に出ることを意識している。新人戦では4位以内への入賞に加え、自身初の4分切りを目標に掲げる弓削選手に、競技への思いや大会への意気込みを聞いた。
弓削葵選手
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「1人で淡々と進めていく」1人乗りならではの難しさ
唐津西高校ボート部には、男子と女子合わせて約14人の部員が所属している。普段から他校の選手と一緒に練習する機会もあるという。ボート競技には、1人乗り、2人乗り、4人乗りなど複数の種目がある。その中で弓削選手が専門としているのが1人乗りだ。
「自分の力で進めていくので、精神力が大事だと思います。2人乗りや4人乗りのように掛け声をかけることもできないので、1人で淡々と進めていく感じです。根性も必要だと思います」
仲間と力を合わせる種目とは違い、レース中に頼れるのは自分自身。1000メートルという距離を、ひたすら自分の力で漕ぎ続ける。
「腕の力も使いますけど、やっぱり足の力を一番使っています」
全身を使ってボートを進ませながら、最後まで自分自身と戦う。それが1人乗りという競技だ。

武器は「足の瞬発力」勝負はスタートから
弓削選手が自らの強みとして挙げるのが、スタートでの足の瞬発力だ。
「出だしが一番強みだと思っています。足の瞬発力が自分は他の人と比べて結構あると思っているので、そこが強みです」
ボートは複数の選手が一斉にスタートし、1000メートル先のゴールまでの速さを競う。だからこそ、序盤でどれだけ前に出られるかは重要なポイントになる。
一方で、レースが進むにつれて疲労は確実に積み重なっていく。
「500メートル以降が結構きついです。全身に疲れが来たり、体力的にもきつくなったりします。自分は500メートルの時点からきついですね」
前半で力を発揮し、後半は苦しさとの戦い。それでも弓削選手には、終盤でもう一つの武器がある。
残り250メートルで見せる「負けない心」
弓削選手が特に勝負どころとして挙げるのが、レース終盤だ。
「最後の750メートルあたり、残り250メートルくらいで、もし誰かと並んでいたらちょっとでも前に出ようとするところです」
スタートで前へ出る瞬発力だけではない。最後の最後まで相手を追い、並んでいれば一歩でも前へ出ようとする。その原動力を聞くと、弓削選手はシンプルに答えた。
「負けない心です」
1000メートルの中で最も苦しい時間帯に、どれだけ自分を奮い立たせられるか。接戦になればなるほど、その強さが勝敗を分ける。
週5日の練習で、苦しさに耐える
普段の練習は月曜日と木曜日が休み。それ以外の日は練習に取り組み、日曜日は午前中まで練習を行っている。
練習内容は水上だけではない。川でのボート練習に加え、ウェイトトレーニングや筋力トレーニング、さらに身体を動かし続ける「サーキット」など、さまざまなメニューに取り組んでいる。
そんな日々の練習で、特に大切にしていることを尋ねると、
「きついと思っても耐えることです」
と答えた。
1000メートルの後半で待ち受ける苦しさを乗り越えるため、日々の練習から自分自身を追い込んでいる。
早寝早起きと朝食 レース前の準備も欠かさない
競技だけでなく、普段の生活でもコンディション管理を意識している。
「学校生活では、やっぱり早寝早起きを大事にしています。練習というか、試合の時も早寝早起きを心がけています」
試合当日は、朝食にも気を配る。
「早起きして朝食を食べて、固形物を消化させてから試合に臨むようにしています」
レースで力を出し切るためには、日々の生活から準備を整えることが欠かせない。
高校1年生で始めたボート 目指すは新人戦4位以内
弓削選手がボートを始めたのは高校1年生。高校から競技を始める選手も多いという。
そんな弓削選手が現在見据えているのが、SSP杯の新人戦。目標は明確だ。
「今回の新人への目標は、4位以内に入賞することです」
そして、順位だけではなく、自分自身に課しているもう一つの目標がある。
「今まで1000メートルで4分を切ることができなかったので、ここで4分を切れたらいいなと思っています」
1000メートルを4分以内。自身にとって大きな壁を突破することが、今回の新人戦での「合格点」だ。

「めっちゃ並んでいるとき」を見てほしい
最後に、応援する人に「ここを見てほしい」という場面を聞いた。
答えは、やはり勝負の瞬間だった。
「相手と競っているとき、めっちゃ並んでいるときに見てほしいですね」
接戦の中で少しでも前へ。最後まで諦めず、相手を追い抜こうとする。
「自分がもし前に出られたら楽しいですし、応援している方も楽しいと思います」
1000メートルを一人で漕ぎ切る中で、最後に頼りになるのは自分自身の力と、負けたくないという気持ち。
スタートでは足の瞬発力で前へ出る。そして苦しくなる500メートル以降を耐え、残り250メートルで最後の勝負を仕掛ける。
削葵選手が挑むSSPフレッシュシリーズ(新人戦)。一艇が水面を駆けるとき、ぜひ注目してほしいのは最後まで前を追い続ける「負けない心」だ。
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