「“楽しむバスケ”で勝負する」 佐賀商業 女子バスケ 原口裕将監督が描く勝利への道筋

2025佐賀県高校総体。女子バスケットボールは激戦の末に稀な優勝争いとなった。最終戦を迎えた佐賀商業は、勝敗と点差次第で3校に優勝の可能性が広がる緊張感の中でコートに立った。結果は優勝を逃したものの、佐賀清和との接戦を制した粘り強さ、そして最後まで仲間を信じて戦う姿勢が光った。
かちスポでは、ウィンターカップに向けて始動した佐賀商業女子バスケ部へインタビューを行った。今年の佐賀商業は、明るく元気に、全員で走るチーム。ベスト4止まりが続いた悔しさを胸に、「今年こそ勝たせたい」と新キャプテンたちは誓う。監督が掲げる「楽しむバスケ」を合言葉に、ウィンターカップでの飛躍を目指す。
第3弾はチームの指揮をとる原口監督の特集記事を掲載する。
原口 裕将 監督
「楽しむことを忘れずに」。佐賀商業女子バスケットボール部を率いる原口裕将監督が選手たちに一貫して伝えるのはこの言葉だ。勝敗を超えて、バスケットを楽しむ姿勢を何より大事にしている。
県総体を振り返って。
県総体を振り返り、3年生にまずかけた言葉は「勝ち負けよりも楽しめ」。
「うちのバスケは楽しまないと始まらない。楽しむ姿勢を大切にしてほしいと話しました」
監督自身の記憶に残ったのは佐賀清和との試合。チーム一丸となって挑戦する姿勢を見て、「一番印象に残っている」と語る。
ダブルキャプテンへの想い
新チームのキャプテンに2年生を二人据えた背景には、自身の経験があった。
「大学時代にダブルキャプテンを経験しました。二人で取り組むことでチームを細かく見られるし、辛いときに支え合える。理解者がいるだけで気持ちが楽になるんです」
二人の成長も見逃さない。
「久我は声を出して引っ張るようになった。練習に対する姿勢が大きく変わった印象です。松永はプレーを深く考えるようになった。どうすればチームがうまくいくか、自分を犠牲にしてでも勝ちたいという姿勢がある」
とそれぞれの色を評価した。
佐賀商業のバスケットを一言で表すなら?
「戦術的にいうと走るバスケ。そして、楽しむバスケです。ミスしてもいい、挑戦する姿勢を大事にしている。失敗を恐れずにやり切る、それがうちのスタイルです」
ウィンターカップに向けて
「あと2か月でどれだけチームのまとまりを高められるかが勝負」。楽しむ姿勢を武器に、佐賀商業女子バスケットボール部はウィンターカップへ向けて県大会に挑む。
株式会社WIDE - 永石恒陽