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【春高バレー 佐賀 女子 2026】春高優勝から1か月 鳥栖商業女子バレー部・行武泰信監督が語る「全国で勝つ条件」

配信:
2025/12/30 8:00:05
取材:
2025/11/15 15:00:00
【春高バレー 佐賀 女子  2026】春高優勝から1か月 鳥栖商業女子バレー部・行武泰信監督が語る「全国で勝つ条件」
全国高校選抜大会鳥栖商業高校バレーボール

第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会佐賀県予選会での優勝から1か月。
鳥栖商業高校女子バレーボール部は、全国大会を見据えながら日々の練習に励んでいる。10月の不調や不安を抱えつつ迎えた県予選だったが、公式戦の中で自分たちのバレーを取り戻し、頂点に立った。3弾構成でお届けする本記事、第1弾は鳥栖商業を率いる、行武泰信監督へのインタビューを掲載する。

行武泰信監督

不安を抱えたまま迎えた大会

「正直、はっきりとしたターニングポイントがあったわけではない」。
そう前置きした監督が振り返る今大会は、不安の中で始まった。
10月の練習試合では内容も結果も振るわず、例年であれば大会が近づくにつれて上向いていくはずのチーム状態も、今年は最後まで上がらなかった。選手たちの間にも不安が残る中で迎えた公式戦だった。

初戦で得た「自分たちの点」

それでも流れを変えたのは初戦だった。
2回戦からの出場となった公式戦で、想像以上に自分たちのバレーが機能した。
相手のミスではなく、自分たちの攻撃で点を重ねられたことが大きかった。同じ1点でも、その意味はまったく違う。10月の不調と比べても、本番で自分たちの形が通用したという実感が、チームに確かな手応えをもたらした。

揺れなかった試合感覚

準決勝や決勝でセットを落とす場面もあったが、そこで大きく崩れることはなかった。
「一つ落としたからどうしよう、という不安はなかった」。大会を通して、選手たちは同じ感覚で試合に臨めていたという。
直前まで状態が上がらなかったからこそ、焦らずに戦えた。その冷静さが、この大会を通じたチームの成長を物語っている。

インターハイが変えた目線

インターハイを経験したことで、チームの目線は明確に変わった。
それまで「全国で通用するか」を考えていたものが、「全国で勝負できるか」へと変わった。
佐賀県のチームは、全国では平均的と言われることが多い。1回戦を突破できる可能性はあっても、2回戦を勝ち切るのは容易ではない。前回のインターハイで1勝したあとに敗れた経験が、「もう一つ勝ちたい」という思いを現実的な目標へと変えた。

監督が語る「全国で勝つチームの条件」

では、全国で勝つチームに必要なものは何か。
監督は「自分たちの強みを、最後まで出し続けられること」だと語る。
チームにはそれぞれ個性があり、自分たちが何で勝負するのかを理解し、それを最後までやり切ることが重要だと言う。
鳥栖商業は小柄なチームではあるが、工夫を重ね、戦術で勝負してきた。仕掛けを増やし、自分たちの形を磨いてきたそのスタイルを貫けるかどうかが、全国で勝ち切るための条件になる。


全国の舞台で見えた明確な課題

一方で、全国の舞台では課題もはっきりとしたと言う。それは、最後の局面でスパイカーが決め切る力である。
連動が噛み合った時には得点できるが、テンポやタイミングが少しずれた際に、それを個の力で補い切れない。県内であれば相手のミスになる場面も、全国では逃してもらえない。その差が、勝敗を分けていた。

全員が役割を背負うチームへ

10月の不調を立て直そうと動いたのは、2.3年生だった。
コートに立つ選手だけでなく、作戦立案やデータ分析など、試合に出ない立場からチームを支える役割もあった。
ユニフォームを着るかどうかに関係なく、それぞれが役割を背負い、チームとして戦う意識が根付き始めている。

春高に向けて、もう一段階上へ

春高に向け、チームはさらにテンポを上げる。
リスクを伴いながらも、県予選後から積み重ねてきた取り組みを自信に変え、もう一段階速いバレーに挑戦する。
目標は、全国で二つ勝つこと。その本質は、「全国で1勝してきた相手に勝ち切るバレー」をすることにある。

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第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会は、1月5日から開催され、鳥栖商業高校女子バレーボール部は佐賀県代表として全国の舞台に挑む。

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株式会社WIDE -

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