【新人戦2026 注目チーム特集】登山競技 唐津東高校 吉野沙耶選手にインタビュー

SSPフレッシュシリーズ(新人戦)が各競技で幕を開ける中、登山競技の新人戦も間もなく始まる。
3年生が引退し、新たなメンバーでスタートした唐津東高校登山部。2年生10人、1年生4人の新チームは、これまでの大会経験を力に変えながら、日々の練習や登山に取り組んでいる。
かちスポでは、唐津東高校登山部の主将、吉野沙耶選手にインタビューを行い、仲間と声を掛け合い、支え合いながら山を登るチームの現在、登山競技の魅力、そして新人戦への思いを聞いた。
唐津東高校 吉野沙耶選手

大会経験を重ね、チームとしてのまとまりが生まれた
3年生が引退し、新チームとしての活動がスタート。
現在のチームについて聞くと、吉野選手は「やっとまとまってきた」と話す。
「私たち2年生が10人で、1年生が4人います。2年生もやっとまとまってきたというか、大会とかにも前向きになってきたので、これからさらにいろいろな練習や、日頃の登山も頑張っていきたいです」
その変化には、これまで経験してきた大会も大きく影響しているという。
「インターハイ前は、今と比べたら、やる気が少なかったというか。でも、インターハイとか九州大会とかを経験して、前よりも登山への意欲が増えたんじゃないかなと思っています」
大きな舞台を経験したことで、競技への向き合い方にも変化が生まれた。
さらに、最高学年としての自覚も芽生えている。
「3年生はもともと私たちの代では1人しかいなくて、去年から中心みたいな感じではあったんですけど、よりさらに自覚が出てきたと思います」
チームとしてのまとまりが増す中で、主将として仲間をまとめる意識も高まっている。
「きついときこそ」仲間同士で声を掛け合う
チームの雰囲気については、「みんな仲がいい」と話す。
「本当にわちゃわちゃ言っているというか、みんな仲がいい感じです。喋りながら登ることもあります。でも、きついときとかはちゃんと声を掛け合ったり、チームで後ろの人を気遣ったり、ちゃんとできるチームです」
楽しく会話をしながら登る一方で、苦しい場面では互いに支え合う。
登山競技は、長い距離を歩きながら、テントや食料、寝袋などの荷物を背負うこともある。
「大会前とかだと、泊まりの荷物を持って歩くんです。テントとか食料とか、寝袋とか、そういうものを持って歩きます。荷物が10kgぐらいになるので、それを背負いながら登るのがちょっときついです」
長い上り坂や階段が続く中、重い荷物を背負って歩くことは大きな負担となる。
そんな苦しい時間を乗り越えるために、大切にしているのが仲間からの声掛けだ。
「終わった後の楽しいことを考えたり、『あとちょっとで終わるよ』とか、みんなで声を掛け合いながら、どうにか頑張っています」
一人ではなく、チームで山を登る。
仲間の存在が、苦しい場面を乗り越える力になっている。
登山競技の難所「読図」 目標は満点
登山競技には、読図や設営、炊事など、山を登るだけではないさまざまな要素がある。
その中でも吉野選手が苦手意識を持っているのが「読図」だ。
「地図を読んで、自分が今どの地点にいるのかを確認して、地図に線を引いていくんです。それが、今まで下見とかで毎回確認しているんですけど、そこが毎回ちょっと苦手で、そこで点数を落としてしまうことが多いです」
読図は、競技の中で得点にも関わる重要な要素。
地図上に自分たちが通ったルートなどを記録し、最終的に正しく判断できているかが審査される。
「だから、今回こそ満点を取れるように頑張りたいです」
苦手な部分だからこそ、練習を重ねて克服する。
新人戦では、読図でのミスを減らし、より高い得点につなげることを目指している。
苦戦する「炊事」 山での食事も試行錯誤
登山競技の中で、もう一つ苦戦しているのが「炊事」だ。
「いつもどんな献立にするかとか、作り方とかを試行錯誤してやっています」
山での調理ということもあり、普段の料理とは違った難しさがある。
定番として作ることが多いのは、ラーメンや焼きそば、カレーなど。
「いつもパターン化しちゃって、麺系が多いんです。ラーメンとか焼きそばとか。あとカレーとかもまあまあやるんですけど、終わった後、鍋の匂いとかがすごいことになっちゃうので、いつも試行錯誤しています」
競技だけでなく、食事の準備も含めて山での生活を楽しみながら、より良い方法を探している。
「新しいことを始めたい」から始まった登山
そもそも、吉野選手が登山を始めたきっかけは何だったのか。
「運動系がやりたいなとは思っていたんですけど、登山ってあまり他の学校にないし、何か新しいことを始めたいなと思って入りました」
高校入学を機に、新しい競技への挑戦を決めた。
しかし、実際に山を登ってみると、想像していた以上の厳しさが待っていた。
「そんなにきつくないかなと思っていたんですけど、最初に登った山からもまあまあきつくて」
それでも、登山を続ける中で、きつさを上回る魅力を感じるようになった。
「登った後に見た景色とかがめっちゃ綺麗で。それは、体験しないと分からない景色があるなと、登って毎回めっちゃ感じています」
苦しい道のりを乗り越えた先に待っている景色。
それこそが、登山の大きな魅力の一つだ。
新人戦は「争う」よりも、自分たちの最高得点を目指す
新チームとして初めて迎える新人戦。
佐賀県内では女子の登山部が唐津東高校のみということもあり、新人戦では校内で複数のチームを作って競う形になる。
「新人戦は私たちの中で何チームか作って、そこで争うみたいな感じです。でも、争うというより、どれだけ高い点数を取れるかだと思っているので、より高い点数を取れるように頑張りたいです」
チーム同士で競い合いながらも、意識しているのは互いに高め合うこと。
これまでの大会経験を力に変え、読図などの課題にも向き合いながら、チームとしてさらに成長を目指す。
主将として仲間をまとめる吉野選手。新チームで挑む新人戦で、どれだけ高い得点をたたき出せるのか。
唐津東高校登山部の挑戦に注目したい。
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