【高校総体 2026 事前取材】佐賀東サッカー部 岩下蒼甫 選手インタビュー

佐賀の高校サッカー界において、確固たる地位を築き続けてきた佐賀東高校。その名は、常に頂点争いとともに語られる“絶対的存在”だ。
しかし、その看板に甘んじることなく、チームは今もなお進化を求め続けている。九州新人大会で味わった悔しさを糧に、迎えるのは勝負の総体シーズン。王者としての誇りと挑戦者としての覚悟、その両方を胸に、再びピッチへと立つ。
その中心でチームを引っ張る2年生エース岩下蒼甫選手。伝統を背負いながらも、新たな佐賀東を体現しようとしている。
総体前取材として、絶対王者の現在地と、背番号10番が描く“この夏の戦い”に迫った。
岩下蒼甫 選手
■悔しさを“次”へつなげる
「去年、一昨年は上まで勝ち上がれていたんですが、今年はトーナメントまで行けず悔しい結果になりました。」
九州新人大会を振り返り、そう語る岩下。だが、その視線はすでに前を向いている。
「この負けを無駄にしないように、プリンスリーグや総体に向けていい経験にしていきたいです。」
■ 強度の高い相手と戦って見えたもの
1年時からピッチに立ち続けてきた10番は、確かな成長も感じている。
「去年よりは余裕を持ってプレーできるようになってきました。チームとしても、まだ始まったばかりですが、だんだん良くなってきています。」
九州の強豪との対戦は、自身の現在地を知る機会でもあった。
「もっと自分が中心となって、ゴールを狙うプレーでチームを引っ張っていきたいです。」
■ 負けが変えた“意識”
敗戦後、チームには確かな変化が生まれた。
「負けたことで意識は変わりました。練習から全員で盛り上げて、試合では一人ひとりが強度高くプレーするようになってきています。」
■数的不利でも戦えた手応え
九州大会、印象に残る試合として挙げたのは、退場者を出しながら戦った日章学園との一戦だ。
「前半の早い時間にレッドカードで10人になったんですが、その中でも戦えて、チャンスも作れました。ただ、決めきれず勝てなかったのが悔しいです。」
極限状況の中でも見せた粘りは、総体へつながる確かな手応えだ。
■ 新チームの武器は「チームワーク」
新体制となったチームについては、こう語る。
「雰囲気はすごく良くて賑やかですし、一人ひとりがボールを持てるのが強みです。」
その強さを一言で表すなら――
「チームワークです。」
「ワンタッチのプレーも増えてきて、連携は良くなってきていると思います。」
■10番としての覚悟
2年生ながら背負う“佐賀東の10番”。
「期待されていると思うので、それ以上のプレーで応えたいです。」
その言葉には、エースとしての自覚がにじむ。
「将来は代表や上のレベルでもプレーできるようになりたいですし、そのためにもこのチームで結果を出したい。総体や選手権で勝って、全国でも戦えるチームにしたいです。」
■「自分が一番うまい」――揺るがぬメンタル
周囲からは“堂々としている”と評される10番。
「緊張しないというより緊張するならポジティブに、と考えるようにしています。ピッチでは自分が一番うまいと思ってプレーしています。」
その強気なメンタリティこそ、背番号10にふさわしい資質だ。
■ 総体へ――エースとして引っ張る
いよいよ始まったプリンスリーグ、そして総体。
「今年は最初から飛ばしていきたいです。プリンスリーグは前期無敗を目標に。総体も県内で絶対に負けないつもりで戦います。」
■ 注目は“個の力”と“スピード”
最後に、チームの見どころをこう語った。
「一人ひとりがボールを持てるので、そこからの崩しに注目してほしいです。特にフォワードの稗田はスピードがあるので、自分がボールを受けて、そこに出していく形は武器です。」
チームの中心として、そして“佐賀東の10番”として――。岩下蒼甫はこの夏、自らのプレーでチームを勝利へと導く覚悟を持ってピッチに立つ。言葉どおり「自分が中心で勝たせる」存在になれるか。その答えは、総体の舞台で示されるはずだ。
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