【高校総体2026 注目チーム特集】背中を押し続ける屋台骨 佐賀学園高校男子バレー部 廣川智希選手

昨年の県総体優勝をはじめ、県大会で結果を残し続けてきた佐賀学園高校男子バレーボール部。冬には春高バレーの舞台も経験し、今シーズンも県内屈指の実力で歩みを進めている。
迎える今年の総体。チームは代替わりを経て、新たな挑戦の最中にある。
かちスポでは、オポジットとしてコートに立つ廣川智希選手にインタビューを実施。
最高学年としての役割の変化と、廣川選手が担う“仕事”に迫った。
佐賀学園高校男子バレー部 廣川智希選手
「ミスをしない」から「雰囲気をつくる」へ
「去年は、上の年代に引っ張ってもらう立場だったので、ミスをしないことを一番意識していました」
廣川選手は、昨年の自分をそう振り返る。上級生が前に立つチームの中で、自分に求められていたのは安定感だった。しかし最高学年となった今年、その立場は変わりつつある。
「今年はチームを引っ張るというより、雰囲気を上げたり、マイナスの影響を与えないことを念頭において、安定したプレーでチームにプラスをもたらしたいと思っています」
得点を確実に積むことと流れを崩さないことを最優先にする。その妥協のない姿勢が、チームの柱となっている。
目指すのは、全国で戦えるチーム
廣川選手は、これまでの結果と現在を冷静に受け止めている。
「県大会ではしっかりと結果を出せましたが、九州大会や全国のステージでは上に行けなかったので、今年は九州ベスト4、全国ベスト8を目標に戦いたいです」
県内での実績に満足することなく、視線は常に次のステージへ。その高みを目指す姿勢が、チーム全体の意識を引き上げている。
さらに個人としての到達点についてもこう語る。
「トスが乱れた時でも、しっかりつなげられる選手になりたいです」
状況を見極め、最善の選択をする。その積み重ねが、自身の成長につながると考えている。
視野と声で、プレーをつなぐ
廣川選手が目標達成に向けて意識しているのが、周囲とのコミュニケーションだ。
セッターとの連携では声や合図で意思を共有し、プレー中には相手の動きにも目を配る。自分だけでなく、チーム全体を見ながら状況を伝えることで、コート上の判断を支えている。
「周りを見てアドバイスしながら、自分のプレーも振り返っています」
オポジットとして攻撃を担いながら、広い視野と積極的な声掛けでチームをつなぐ。その存在感が、佐賀学園の強さを支えている。
機動力と粘りで勝負する
今年の佐賀学園男子バレー部の強みについて、廣川選手は「レシーブの粘り」と「サーブ」を挙げる。
「身長は高くない分、レシーブの粘りやサーブでの強みがあると思います」
全国レベルで見れば決して高さのあるチームではない。それでも簡単には崩れない守備と、相手にプレッシャーをかけるサーブを武器に、自分たちのバレーを築いてきた。
自身もまた、得点だけでなくチーム全体の攻撃を活性化させる役割を担う。
「自分は機動力で相手を乱す選手なので、動いてブロックを引きつけて、周りが攻撃しやすくなるところを見てほしいです」
相手のマークを分散させ、仲間の攻撃機会を生み出す。その献身的な動きも、佐賀学園の攻撃を支える大きな武器となっている。
見えた課題を力に変えて
ゴールデンウィークの合宿では、20試合以上を戦う中でチームの課題も明確になった。
「攻撃がワンパターンになっていたり、ブロックがバラバラだったりしました」
一方で、状態が良い時には強豪相手にも互角に渡り合えたという。
「コンディションが良い時は、強い相手とも戦えていました」
総体までに磨くのは、ブロックの連動性と攻撃の選択肢の多さ。見つかった課題と向き合いながら、チームは完成度を高めていく。
そして廣川選手は、最後に力強く目標を口にした。
「県大会では絶対に優勝します。そして、インターハイではベスト8に入ります」
県総体優勝、そして全国ベスト8へ。機動力と粘りを武器に、佐賀学園男子バレー部は挑戦の舞台へ向かう。
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