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5/25は「SSP構想の日」 サロンパスアリーナで「SSPコンベンション2025」開催

配信:
2025/6/13 5:49:23
取材:
2025/5/25 2:30:00
5/25は「SSP構想の日」 サロンパスアリーナで「SSPコンベンション2025」開催

「SSP構想の日」に合わせ、関係者集う

佐賀県では、世界に挑戦する佐賀ゆかりのトップアスリートの育成を通じてスポーツ文化の裾野を拡大し、さらなるトップアスリートの育成に繋がる好循環を確立することで、スポーツのチカラを活かした人づくり、地域づくりを進める「SSP(SAGAスポーツピラミッド)構想」に取り組んでいる。



SSP構想を進める佐賀県は、2025年3月に制定したSSP構想推進条例により、5月25日を「SSP構想の日」と新たに定めた。
「SSP構想の日」に合わせ、5月25日に鳥栖市にあるサロンパスアリーナ・スプリングスラウンジにて、「SSPコンベンション2025」が開催され、SSP構想に賛同する企業、団体、アスリートなど約60名が参加し、講演や意見交換などが行われた。

新たなスポーツ文化へ。チーム佐賀で前進

SSP構想推進協議会会長の山口知事は、「日本のスポーツ界は、海外と比較して勝ち負けを大きく取り上げるような 体育の延長線的な考え方が残っていること、また、企業スポーツ的な側面があり、チームにとって業績等の影響もないとは言いきれない」と指摘した上で、「佐賀県は、みんなの力でできあがった、まさにチーム佐賀。県民みんなが応援する形になれば、すごい力になる。すべての人が自由な形でスポーツを楽しみ、幸せになるためにお金を使って自然にお金が回るようになれば、気づかないうちに様々なところにも良い影響が出る。」と佐賀県が目指す新たなスポーツ文化について語り、「ここに集まった皆さんは例えて言えばスクラムみたいなもので、それぞれの役割は違えど、こうして集まってみんなで一丸となって前に押し進めていく。そうすることでこれまでとは違う世界を佐賀から作ることができると思っている。」と、強いメッセージを送った。



現代に求められる「スポーツマンシップ」

 立教大准教授で一般社団法人日本スポーツマンシップ協会の中村聡宏さんが「スポーツの本質的価値を見つめ直す」の題で講演を行い、以下のような内容を話した。

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スポーツマンシップを考える

 スポーツマンを辞書で引くと「人から信頼される存在」の称号とあり、スポーツに限らない、広く汎用的な概念とされる。私は、スポーツマンシップとは「good gameを実現していく心構え」であると定義している。みんながそれぞれ「good ○○」を実現するためにスポーツマンシップを発揮し行動していくことでより良い社会になると考える。

スポーツを通して身につける「人間の総合力」

 スポーツの語源を紐解くと「遊び」という意味が含まれる。スポーツとは、苦しい場面や困難が出てくる中で、常に思考を行動に変換し、難しい複雑さを受容し続けながら愉しむ真剣な遊びであり、「難しいから愉しい」まさに人生の縮図。
 昨今求められる人間の総合力に必須である、意欲や考える力、社会性といった数値化しづらい能力「非認知能力」を育むためにスポーツは非常に有用である。

スポーツマンシップがもたらす真の「コミュニケーション力」

 人間力は、人とのコミュニケーションがセットとなって発揮される。スポーツマンシップに求められる、他者の「尊重」、失敗を恐れず自ら責任をもって判断し発信する「勇気」、困難を受け入れる「覚悟」は、他者との「共通了解」を見つけていくために発揮され、言いづらいことも相手に伝達する力、受容する力が真の「コミュニケーション力」となる。
 例えば、会議などで、発言する人としない人に別れるが、しない人にはすごく考えているが発言しない人と全然考えていなくて発言しない人が存在する。しかし、この発言しない人は外から見ると両者とも「発言しない人」にしか見えない。即ち、「持っている、知っている、わかっている」ではなく、それらを実際にできることを表現する必要がある。そういった能力を育むためにスポーツは一役を担う。

ーーー
中村教授はスポーツマンシップを言語化し、スポーツマンシップの本質的な理解がなされることで汎用性の高い指針になる。これからの時代に求められる「人間の総合力」にスポーツマンシップがもたらす力は大きいと説いた。
講演後には、元日本代表でSAGA久光スプリングスの石井優希さんや佐賀バルーナーズの代表取締役社長である田畠寿太郎さんが中村教授の講演を聞いた感想を自身の経験と合わせて話した。

SAGA久光スプリングス 石井優希さん

「プロになった直後は『勝ちが全て、勝たないといけない』と思ってプレーしていたが、経験を通して、ファンの方々や支えてくれる方々の尽力があっての『勝ち』というのがわかった。」

佐賀バルーナーズ 代表取締役社長 田畠寿太郎さん

「選手はもちろんだが支える側であるフロントも成長しないとクラブカルチャーが成長しないと感じた。佐賀の4クラブが協力して、佐賀のカルチャーを作っていく、そういった決意の場としたい。」

スクラムを組み前進

 SSPコンベンション2025では、改めてスポーツの持つチカラについて認識を共有するとともに、その価値をより一層高めていくため、スクラムを組み前に進めていく想いを一つにする場となった。

SAGAスポーツピラミッド構想とは
〜アスリートの人生にコミットした佐賀県だからこそできる唯一無二のプロジェクト〜


世界に挑戦する佐賀ゆかりのトップアスリートの育成を通じて、スポーツ文化(する、観る、支える、育てる、稼ぐ)の裾野を拡大し、さらなるトップアスリートの育成につながる好循環を確立することで、スポーツのチカラを活かした人づくり地域づくりを進めることを目指している。2025年3月には、「SAGAスポーツピラミッド構想推進条例」が制定された。
SAGAスポーツピラミッド構想のHPはこちら→https://ssp.saga.jp/

記事
株式会社WIDE - 山口修平

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