SPEED JAPAN CUP 2026 佐賀県を舞台に日本一が決まる!

佐賀県多久市、九州クライミングベースSAGA(佐賀県立多久高等学校内)を舞台にスピードクライミング日本一を決める大会が開催された。日本記録保持者らトップ選手が集結する一方、体験会には多くの子どもや保護者が参加し、会場はキッチンカーの出店などで賑わった。強化と普及を同時に進める佐賀県の取り組みに迫る。
日本一を決める舞台が佐賀に
日本一を決めるスピードクライミングの大会が佐賀で開催された。佐賀県は、スポーツのチカラを活かした人づくり、地域づくりを進めるSAGAスポーツピラミッド構想(SSP構想)のもと、本大会主催の公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会と2021年に連携協定を締結。スポーツクライミングの日本一を決めるジャパンカップが佐賀県で開催されるのは3大会連続となった。会場となっている九州クライミングベースSAGAは昨年、日本に3か所しかないJOC認定競技別強化センターに指定された。
本大会は、予選をタイムアタック形式で行い、決勝はトーナメント方式で実施される。0.01秒を争うスピード勝負と一発勝負の緊張感が魅力である。出場選手には、日本記録保持者の大政涼選手、同じく日本記録を持つ林かりん選手らが名を連ね、日本一決定戦にふさわしい顔ぶれとなった。
大会から地域へ広がる競技の輪
大会と並行して行われた体験会には、多くの子どもたちや保護者が参加した。実際に壁を登る機会を得た子どもたちは、「楽しかった」「またやりたい」と笑顔を見せる。トップ選手の登りを間近で見た直後に自ら体験できる環境は、競技への興味を憧れへと変えている。
保護者からは「こう言った体験会があるのは子どもたちにとっても嬉しい」や「身近な場所でトップレベルの競技に触れられるのは良いことだ」といった声を聞いた。日本トップレベルの練習環境強化拠点が地域に開かれていることが、競技普及の土台となっている。
会場にはキッチンカーの出店も並び、多くの来場者でにぎわった。競技観戦と体験、さらには家族で楽しめる空間が一体となり、スポーツイベントとしての広がりを見せていた。

佐賀から挑む ――大杉金剛選手
今大会唯一の佐賀県選手である多久高校2年の大杉金剛選手は、佐賀の練習環境について「ここだからこそ続けられている」と語る。
岡山県でクライミングを始め、スピード種目のタレント発掘事業をきっかけに本格的に取り組んだ。現在は佐賀県に拠点を移し、県の支援を受けながら競技力を高めている。
「県が整備したアスリート寮を拠点に多久高校へ通っている。そうした支えがなければ、この環境で練習することはできなかった。」といい、会場となった九州クライミングベースSAGAについては、「リード、スピード、ボルダーがすべてそろい、どれも日本最大レベル。特にスピードの壁は国内でも最高の環境だ」と評価。さらに「強い選手が周りにいることで、自分もそこを目指そうと思える」と語り、施設だけでなく人の存在も成長を後押ししていると強調した。
地元の観客が見守る中、「応援は力になる。緊張もあるが、やはりテンションが上がる」と語った。
佐賀県のSSP構想と日本山岳・スポーツクライミング協会の連携が整えた舞台で、佐賀から日本一、そして世界への挑戦が続いている。
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