【佐賀県高校バレー選手権特集】Part2 佐賀学園高校女子バレーボール部 佐保監督「あの舞台に全員で立ってほしい」

11月4日(土)に開幕する第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会佐賀県予選会。今回紹介するのは佐賀学園女子バレーボール部。
昨年、春高初出場を果たし、全国ベスト16まで勝ち上がったこのチーム。今年に入ってからは、1月の新人戦、4月の九州総合予選では決勝で佐賀清和に敗れたものの、5月の県総体でリベンジを果たして優勝し、インターハイでは決勝トーナメントに進出。2年連続の春高出場を狙う。
今回は、佐賀学園女子バレーボール部の主将と監督にインタビューを行った。
全二回のうち、第二弾となる本記事では春高初出場に導いた佐保監督に迫る。
佐保監督
ーー春高予選、あと1週間を切りました。チームの仕上がりはどうですか。
怪我や体調不良もなく状態はいいと思います。3年生中心のチームでその3年生が気持ちを入れて練習できています。そこがプレッシャーになりすぎて気負わないように、最後は試合を楽しんで自分達のバレーをすることに集中してくれたらと思います。
ーー「自分達のバレー」とはどんなバレーですか。
両サイドのエース2人が1年生から出場していて経験も多いのでそこがメインではあるんですけど、それ以外のメンバーの攻撃参加、守備への貢献がないといけないと思っています。決勝は3セットとらないといけないので、両エースに頼るバレーではなく、全員で攻撃して全員でレシーブする「全員バレー」で臨みたいですね。
ーー今年の全大会で決勝は佐賀清和との対決でした。新人戦では2-0で敗北。九州総合予選ではフルセットで惜しくも敗北。総体決勝では2-0勝利でした。新チームになってから総体まではどんな成長がありましたか。
去年のチームが春高本戦に出場したので、1月上旬まで代替わりせずにきていました。ただ、下級生も試合に出場していたのでどうにか戦えるかなと思っていたんですが、新人戦はチームとしての完成度が違って力負けしたと思っています。
その負けから「1から新チームを創っていかなければいけない」と考えて、九州総合予選ではいい状態で臨むことができたんですが、最後のところで弱さが出ての負けでした。新人戦とは違って勝負できたので成長が感じられました。
総体ではスコアを見れば2-0ですけど、内容はそういうわけではなくて、力で勝ち切った試合ではなかったです。それは選手たちも分かっていますし、油断とか余裕はないと思います。
ーーインターハイに出場され、県外の豪チームと多くの対戦をされているかと思います。その中でどのような手ごたえ、または課題がありましたか?
去年から出場している3年生が中心なので、インターハイ後に1,2年生が力をつけてチームの柱になっていくというような伸びはなかったかなと思います。ただ、練習試合をしている県外の強豪チームが予選で負けてしまったりしているところもあるので、勝つためには3年生の気持ちや経験だったり、小さな隙を無くすことが必要だと感じていて、そういったところは3年生を中心にいい状態だと思います。
ーー「優勝候補筆頭」として佐賀学園高校に注目する人がたくさんいると思います。監督としては、佐賀学園のどのような部分に注目してほしいですか。
3年生が入学当初から能力が高い選手で経験も多いですし、3年間で成長した姿を見てほしいと思います。「学園の3年生伸びきらんやったね」というようなことは絶対に言われたくないですし、「学園に行って3年間やったらこんなに成長できるんだ」と思われるようなチームでありたいと思っています。
ーー3年生は高校最後の集大成となります。佐保監督にとって春高という大会はどんな大会ですか。
去年、指導者として初めて春高本戦に出場させてもらって、ああいう環境でバレーをするという経験は子どもたちにとって非常に大きな経験になると思います。私も2年連続で出たいという気持ちはありますけど、それ以上にこの子どもたちにあの経験をさせたいと思っています。去年はコロナ禍で全員連れていくことができなかったので、今年は観客がいる中で全員であの場に行きたいと思っています。
ーー最後に、春高という大会にかける意気込みをお願いします。
初戦からプレーはもちろんですし、気持ち、応援でも緩みのない状態で入っていって、1戦1戦を大事にしていった先に結果として優勝がついてきたらいいと思っています。結果を求めるのではなくて過程を大事にして準備を怠らずに臨みたいと思います。
佐賀学園の初戦は11月4日(土)12時30分から唐津西高校と三養基高校の勝者と対戦する。会場は鹿島高校(大手門学舎)。
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