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【ウィンターカップ 佐賀 女子 2025】佐賀北・武藤監督が語る、今期チームの歩みと現在地

配信:
2025/12/22 6:30:04
取材:
2025/12/17 8:00:00
【ウィンターカップ 佐賀 女子 2025】佐賀北・武藤監督が語る、今期チームの歩みと現在地
全国高校選抜大会佐賀北高校バスケットボール

先月行われた県予選決勝を勝ち抜き、2年連続でウィンターカップ本戦への切符を掴んだ佐賀北高校女子バスケットボール部。かちスポでは、全国大会を目前に控えた佐賀北女子バスケ部へ、ウィンターカップにかける想いをインタビューしました。第1弾である本記事は、監督としてチームを率いる武藤広樹先生へのインタビューです。県予選決勝の振り返りから、代替わりの難しさ、下級生の成長、そして全国初戦への思い——
武藤監督に、1年を振り返りながら現在のチームを語ってもらった。

武藤広樹 監督


代替わりの中で見据えたチームづくり

佐賀北高校女子バスケ部は、昨年のウィンターカップ予選も優勝。よって、今期は県優勝を経験した生徒たちで、新チームがスタートした。

「3年生は下級生の頃から試合に絡んできた選手たちなので、意識や戦う姿勢は最初から持っていました」

一方で、今期のテーマは明確だった。

「その3年生に、どれだけ下級生がついてこられるか。そこが一番大事だと思っていました」

3年生は言われなくても練習する。だが、それだけでは勝てない。
下の学年がどこまで成長できるかが、チームの成否を分けると考えていた。



苦しかった夏、そして「間に合った」成長

インターハイ後には、中心選手が1人引退。さらに武藤監督自身も国スポ関連でチームを十分に見られない時期が続いた。

「正直、かなり苦しかったです」

それでも、夏を越えて1年生、2年生が大きく成長した。

「夏の経験を通して、1年生、2年生が一気に上がってきた。それで今回予選にギリギリ間に合った、という感覚です」

彼女たちの夏での成長が、今回のウインターカップ予選を戦い抜けた最大の要因だったと振り返った。


県予選決勝、焦りがなかった理由

県予選決勝は、佐賀清和高校との一戦。前半終了時点でスコアは佐賀北38-39佐賀清和と両者一歩も譲らない戦いとなった。後半、シーソーゲームで流れた試合を制したのは、佐賀北高校。その場面について監督に尋ねると、「チームとして、そこまで焦りはなかった」という。

「練習で想定していた試合展開でしたし、自分たちのやりたいバスケットはできていました」
自分たちのバスケとは、「走られないこと」と「ファウルを誘うこと」。これがどちらも達成できていたことが、勝利につながった要因の一つだと語った。

「シュートはしっかりチェックしていれば、どこかで落ちる。そこは選手にも言い続けていました」

インターハイやブロックリーグなどで積んできた経験が、活きた試合だった。


新キャプテン・竹下選手の半年

夏からキャプテンを務めるのが、2年生の竹下選手。
「次のキャプテンは竹下だなと。生徒の中でも多くの支持があったし、信頼を置いています。」

投票でも多くの支持を集めた新キャプテン。キャプテン就任後にチームは変わり始めた。

「それまではどうしても3年生中心だった部分が多かったですが、2年生が“頑張ろう”という意識を持ち始めた。3年生に追いついてきた印象です。3年生についていきながらも、自分たちでチームを作る意識が見られる。」


前キャプテン・森選手と3年生の姿勢

代が変わっても、3年生の姿勢は変わらない。

「キャプテンだから、キャプテンじゃなくなったから、というのはないと思います。」

立場が変わっても、やるべきことをやる。下級生に任せる部分は任せながら、自分たちは自分たちの役割を果たす。その姿勢が彼女たちらしさを表している。

変わらない“佐賀北らしさ”と新たな要素

チームとして狙っているバスケットは、これまでと変わらない。

「強いドライブから展開していくこと、ディフェンスを軸にすること」

その土台は守りつつ、選手の特徴に合わせた変化も加えている。

「今年はディフェンスでも、個人で仕掛ける場面を増やしています」

個の強みを生かしながら、チームとしての完成度を高めてきた。

全国初戦を前にした現在の心境

全国大会は、これまで何度も出場してきたが、初戦突破は簡単ではなかった。

「初戦を勝つということが、チームとしてボトルネックなところ。今まで全国に出場はしてきましたが、ほとんど勝てていないので。常に“初戦を勝ち切る”ということを意識してやってきました」

初戦、相手とのフィジカル差は大きくない。

「最後は、勝ちたいという気持ちが強い方が勝つと思っています」

過度に気負わせることはしない。だが、選手たちの気持ちは確実に高まっている。

「いつも通りやりながら。選手も私も気持ちは上がっています」



積み重ねてきた成長を、全国の舞台でどう表現するのか。佐賀北の挑戦が、まもなく始まる。

SoftBank ウインターカップ2025(令和7年度 第78回全国高等学校バスケットボール選手権大会)は、2025年12月23日(火)より東京都で開幕する。

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