【SAGA2024国スポ】ダイナミックな登りで観客も魅了!「スポーツクライミング」
急峻な岩山での登山にあたるロッククライミングから生まれたとされる「スポーツクライミング」。ヨーロッパで競技化が行われていくなかで、1900年代中盤〜後半にかけて、当時のソビエト連邦で自然の岩場を使った規程の高さまで登るスピードを競う大会が開催されたことが起源と言われている。
似ているようで全然違う「ボルダー」と「リード」
スポーツクライミングは、大きく分けると3つの種目に分類され、それぞれ、「ボルダー」・「リード」・「スピード」という種目がある。
「ボルダー」では、登った課題(コース)の数を競い、そこには、ダイナミックな動きと完全に登るまでのコースを瞬時に判断する力が必要となってくる競技である。
「リード」では、登った高さを競います。ボルダーとは違い、高く登ることに加えて、落ちたら終わり、というプレッシャーとも戦うことになるため、持久力や気持ちの強さが必要となってくる競技である。
「スピード」は登る速さを競う競技で、世界で統一されたホールド(取手となる部分)を使って、一対一で戦う。コンマ1秒単位で決着することもあり、身体能力、技術に加えて、本番に強いメンタルを持ち合わせる必要がある。
SAGA2024で行われる「ボルダー」と「リード」
SAGA2024では、先ほど紹介した競技のうち、「ボルダー」と「リード」が開催され、基本的なルールは以下の通りである。
「ボルダーの基本ルール」
試合では4〜5課題のコースが編成され、ダイナミックな、飛びついたり、バランスを取ったりする動きが必要になってくる種目です。制限時間が設けられ、制限時間内であれば何度でも挑戦できる。一回でクリアする「一撃」が一番いい。4〜5課題ある中で、どれだけ回数を少なく登れたかが肝となってくる。
「リードの基本ルール」
高さ15mの壁を登るが、実際は傾斜がつくため、もっと長く感じ、重力にも逆らって登るため、本当に持久力勝負となる。最近は、大きなホールドを使ったボルダーの要素も含んだコースも見られる。ホールドには順番に数字がふられており、選手がもったホールドに割り振られている数字がポイントとなり、そのポイントを競っていく。制限時間は5〜6分あり、時間内に登ればいい。途中で落ちたら、そこで終了。
それぞれの魅力とは
ボルダーの一番の魅力はなんと言っても、「ダイナミックな動き」である。バランスをとりながら、ホールドに対して飛びつく姿はとても迫力がある。また、コース取りも重要な事項になっており、左右のホールドを持つ手の違いなどで課題をクリアできるかどうか変わってくるところも見所の1つになるだろう。
リードの1番の魅力は、観客にも伝わる「緊張感」ではないだろうか。高さ15mに比べ、傾斜も強く、実際に登るウォールは17〜18mもの距離になると言われているが、チャンスは1回限り。手や足が滑ることも多く、油断が許されない状況に加え、重力に逆らって登るための持久力やメンタルが必要となるため、会場の緊張感はピークに達するだろう。
両者ともに共通する魅力、それは観客がこぞって盛り上がるタイミングである。ボルダーでは、一撃で完登した時やホールドに向かってダイナミックな動きを見せた時、リードでは、最難関のホールドに達した時や長い道のりを超えて完登した時に会場全体の盛り上がりがピークに達する。
「SAGA」でスポーツクライミングを体験
スポーツクライミングの競技人口は、東京五輪の効果もあり、日本では約60万人、世界では3500万人にものぼると言われており、今後も増加の一途を辿るであろうと予想されている。
今回開催されるSAGA2024国スポを通して、スポーツクライミングを始めたいと思った皆さんは、ぜひ多久高校に連絡されることをお勧めする。多久高校に元々あったクライミングウォールは現在、初心者向けの簡単なコースとなっており、体験を行うにはうってつけの環境が整っている。
また、ショートレッスンとして、ルールや注意点、コツなどを教えてくれるボルダージムが佐賀市にもあるため、一度足を運ばれてみてはいかがだろうか?
開催情報
SAGA2024 正式競技 スポーツクライミング競技
10月12日(土)〜10月14日(月)
全種目:佐賀県立多久高校内クライミングベースSAGAにて開催